膝について ①正座編
2024/12/10
【膝について】
今回は、正座についてです。
まつだ鍼灸整骨院に来られる患者様からよく質問されることの一つに「正座はするのは、いいことですか。」と聞かれることが多いです。
私たちは、お正月や大事な場面でよく正座をしてきました。
しかし、以前と比べると、生活の中で正座をする機会は減ってきていると思われます。
畳での生活が少なくなりイスでの生活が増えたため、正座をする時というのは何か特別な時に限られてきているようです。
正座をする習慣が少なくなると、これまで簡単に出来ていた正座がやりにくくなるといったことはありませんか。
これは、正座という姿勢が人間の動作の中で、あまり自然な動きではないので、動きの習慣がなくなると、脳が動きを忘れてスムーズさがかけてしまうからだと考えられます。
では、正座を専門的に説明しますと、
膝関節を屈曲160度・股関節を屈曲70~80度・足関節を伸展40度に曲げた状態で両膝をくっつけるか握りこぶし1つあける。
丹田(おへそのあたり)に軽く力をこめて背筋を伸ばしてあごを少しひいた状態が、
いわゆる正座となります。
正座をする時の注意すべき点は、膝を曲げる際に、下腿(ふくらはぎ)が少し内側に捻るように曲がります。この捻る動きが正座をする時の注意すべき点になります。内側に捻るように曲がる時に、鵞足(膝蓋骨*いわゆる…膝のお皿の真ん中から内側に少し下あたり)と言われる場所があり、ここには膝を曲げるための筋肉(縫工筋・薄筋・半腱様筋)の付着部となり、長時間の正座や繰り返し立ったり正座したりすると、ここに負担がかかり過ぎて痛みの発生原因となるため注意しなければなりません。
次に正座が出来ない原因を説明していきます。
①もともと膝を痛めている
②股関節に痛みがあるか動きが悪い *補足…股関節が悪いと踵(かかと)と臀部が付かなかったり付きにくくなります。
③足関節に痛みがあるか動きが悪い
④太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)を痛めているか動きが悪い
が考えられます。
上記の状態で痛みがある方が、正座をすると痛みを悪化させることになりますので気をつけてください。
では、正座の悪い点と良い点を説明していきます。
・正座の悪い点…①長時間の正座や繰り返し立ったり正座をすることで、膝の痛みを作ってしまうことです。
②血流が悪くなり足がしびれる
・正座の良い点…①正しい正座で短時間であれば、腰への負担を少なくする座り方であること。
②太もも前の筋肉(大腿四頭筋)がストレッチされることで、股関節の動きや膝関節の動きが改善されること。
まとめ…膝の痛みのある方は、必要がない限り無理をして正座をすることはやめて下さい。どうしても正座をする必要がある場合は臀部にクッションや座布団などを敷いて座ってください。痛みが軽減します。
膝に痛みがなく正座が好きな方は、長時間の正座や繰り返し立ったり正座したりすることで膝への痛みのリスクが高まることを理解した上で、正座を楽しんでください。
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